第27節|名古屋ダイアモンドドルフィンズ✕アルバルク東京の試合レビュー

試合レビュー

今回は2025.3.26に行われた名古屋ダイアモンドドルフィンズ(以下、名古屋DD)対アルバルク東京(以下、A東京)との試合をスタッツなどのデータを中心に振り返ってみましょう。

直近10試合の勝率が名古屋DD:7勝3敗、A東京:8勝2敗と好調の両チーム。特に名古屋DDはこの勝率によって、CSワイルドカード枠争いに急速に食い込んできました。どちらのチームが制したのでしょうか?

戦前データ

まずは前節の試合を振り返ってみましょう。

1/11の試合データ

基本スタッツ
アルバルク東京名古屋DD
61PT78
21/61
34.4%
FG27/67
40.3%
4/27
14.8%
3P6/29
20.7%
15/22
68.2%
FT18/25
72.0%
39REB45
14OREB17
25DREB28
16AST22
15TO13
7STL11
3BLK2
22F18
18被F22
詳細スタッツ
11ファストブレイクポイント16
30ペイントエリア内の得点38
9PTs Off TO21
112nd Chance PTs16
アドバンスドスタッツ
アルバルク東京名古屋DD
71.68ポゼッション数74.00
試合のペース:72.84
85.10Offensive Rate105.41
105.41Defensive Rate85.10
43.2%TS%50.0%
37.7%eFG%44.8%
0.69POTE1.40
46.4%REB%53.6%
33.3%OREB%40.5%
59.5%DREB%66.7%
76.2%AST%81.5%
17.5%TO%14.3%
0.85PPP1.05
0.36FTR0.37

御覧の通り、スタッツのほとんどで名古屋DDが圧倒して勝利。本来、アドバンスドスタッツはチームスタイルによっても左右されるデータなので、「勝敗のカギになったのはどの部分か?」に言及することはあっても、「この項目が優勢だった」という誤解を与えたくないので赤字表記にはしないんですが、それでも名古屋DDの方が良いバスケを展開していたことが分かるデータになりました。

この試合、A東京においては、司令塔のテーブス・海選手がおよそ3週間ぶりのロスター入りでした。その期間、何故ロスター入りしていなかったのか、調べても情報が出てこなかったので分かりませんが、プレータイムが12分程度だったので、故障者リスト入りにはならない程度のケガで、プレータイムマネジメントをしていた試合だったのでしょうか?

対する名古屋DDは司令塔の斎藤拓実選手がゲームハイの16得点9ASTとダブルダブル未遂。個人としてもチームとしても3P%が伸び悩みましたが、STL:11本、ファストブレイクポイント:16得点、POT:21得点と、トランジションゲームを展開し、勝利を収めたことが見えてきますね。

1/12の試合データ

基本スタッツ
アルバルク東京名古屋DD
77PT69
29/67
43.3%
FG28/55
50.9%
7/22
31.8%
3P6/23
26.1%
12/18
66.7%
FT7/10
70.0%
39REB29
18OREB7
21DREB22
15AST17
9TO14
8STL5
2BLK2
17F22
22被F17
詳細スタッツ
2ファストブレイクポイント15
34ペイントエリアでの得点38
15Points Off TO15
232nd Chance PTs6
アドバンスドスタッツ
アルバルク東京名古屋DD
65.92ポゼッション数66.40
試合のペース:66.16
116.81Offensive Rate103.92
103.92Defensive Rate116.81
51.4%TS%58.1%
48.5%eFG%56.4%
1.07POTE1.67
57.4%REB%42.6%
45.0%OREB%25.0%
75.0%DREB%55.0%
51.7%AST%60.7%
10.7%TO%19.1%
1.17PPP1.04
0.27FTR0.18

2戦目は打って変わってA東京がリベンジ。勝因は一目瞭然、REBを制して試合も制しました。特にOREBからの2nd Chance PTsで優位性を示しましたね。

テーブス海選手こそFG:3/11で7得点と精彩を欠きましたが、他の選手たちが満遍なく得点を重ね、4選手が2ケタ得点するバランスの良い攻撃を展開しました。

  • 安藤周人しゅうと選手:16得点(FG:6/10、3P:4/8)
  • セバスチャン・サイズ選手:10得点(FG:5/8)
  • ライアン・ロシター選手:14得点(FG:4/8、FT:6/8、OREB:7本)
  • 小酒部泰暉選手:14得点(FG:4/9、3P:2/5、FT:4/4)

対する名古屋DDは、この試合、前戦で活躍した斎藤選手がロスター外となっていました。詳細な情報はパッと調べても分からなかったですが、次節の大阪エヴェッサ戦では普通に試合に出ていたので、1戦目でどこか痛めて大事を取っただけかもしれません。

ただ、その影響は大きかったようで、得点が分散されたA東京と異なり、名古屋DDでまともに得点を重ねていたのは今村佳太選手(18得点、FG:6/13)とザイラン・チータム選手(28得点、FG:12/17)くらいでした。AST数が伸びなかったので、アイソレーション中心の偏った攻撃となってしまったのが痛かったでしょうか?

名古屋DD

AST数のリーグランカーである斎藤選手が引っ張る名古屋DD。各種スタッツが割とリーグの平均に近い数値なので、良くも悪くも平均的なチームという印象です。

攻撃の起点はその斎藤選手で、リーグのPGの中では得点力も高い方で千葉ジェッツの富樫勇樹選手に次ぐ、PGでの平均得点ランキングで7位(13.1得点)につけています。
ただ、シュート効率がそこまで良くもなく、FG%が40.3%とスコアラーとしてはかなり低め。3P%が35.0%で、EPS:1.05と期待値が1点を上回っていること、FTが平均FTA:3.5本ながら、86.7%と試投数がある中ではトップクラスの確率なのがせめてもの救い。

現状、明確に「3Pシューター」と言える選手・その期待に応えられている選手が今季から加入した今村選手くらいなので、その辺がチームのオフェンスを重たくしている要因でしょう。本来なら佐藤卓磨選手も名前を加えたい所ですが、平均3PAが2.6本と試投数が増えていないのが「なんだかなぁ~」と言った感じです。3P%は37.7%とそこそこ優秀なんですけどね。シューターの出来が斎藤選手の出来に直結しそうです。

チームとしては大量得点差で大勝することはほとんどないですが、逆に大敗することもほとんどない印象。1/29の渋谷戦では59-85で大敗してしまいましたが、ホントにそのくらい。特に12/21・22の宇都宮ブレックス戦の節では2点差勝利・1点差敗退という僅差ゲームを展開してから少し変わったような気もします。
「接戦に持ち込んで、虎視眈々と勝利のチャンスをここぞというところで掴み取る」。そんなチームという感じです。

アルバルク東京

Defensive Rateが100.11とリーグトップのディフェンス力を誇るA東京。次点のチームが104~105点台なので、ブッチギリのディフェンス力です。

その分、オフェンス力には波があるのが玉にきずですが、先の試合振り返りでも書いたように、総合的にREB力が高いため、OREBからの2nd Chance PTsも12.86得点と、比較的多く稼いでいます。相手のポゼッションに移るのを防いでいることにもなっているので、実質、ディフェンス力に組み込まれる要素かも知れません。

そんなA東京のキーマンと言ったら司令塔のテーブス海選手。どちらかと言うと筆者は「テーブスアンチ」なのですが、チームにおける影響力はかなり大きな選手であることはハッキリと明言しておきます。
と言うのも、テーブス選手が戦線離脱していた12/28~1/5の期間、群馬と渋谷相手に4連敗とチームにとっては最悪な年末年始となってしまいました。メインのハンドラーがいないだけで、こうまでチームが弱くなってしまうのかと思った程です。

代表戦では少しずつ3Pシュートの意識を高くしている感がありますが、A東京ではピュアハンドラーとして、結構球離れが良い選手だと思います。ただ、突破力はあっても、それがシュートまでスムーズに繋がらないこともしばしばある印象なので、その辺はプレーメーカーとしての課題ですね。

戦前比較まとめ

以上をまとめると、どちらもPGからゲームが展開されていくチームなので、PGの出来が勝敗を分ける主だった要因になりそうです。加えて、名古屋DDの方は3Pシューターの精度にも注目です。

3/26の試合データ

基本スタッツ
名古屋DDアルバルク東京
73PT86
26/60
43.3%
FG29/54
53.7%
11/34
32.4%
3P13/24
54.2%
10/16
62.5%
FT15/22
68.2%
29REB34
9OREB7
20DREB27
18AST24
13TO13
6STL8
2BLK4
22F20
20被F22
詳細スタッツ
9ファストブレイクポイント7
30ペイントエリア内の得点32
13PTs Off TO19
92nd Chance PTs10
アドバンスドスタッツ
名古屋DDアルバルク東京
71.04ポゼッション数69.68
試合のペース:70.36
102.76Offensive Rate123.42
123.42Defensive Rate102.76
54.4%TS%67.5%
52.5%eFG%65.7%
1.00POTE1.46
46.0%REB%54.0%
25.0%OREB%25.9%
74.1%DREB%75.0%
69.2%AST%82.8%
16.2%TO%17.0%
1.03PPP1.23
0.27FTR0.41

お互い調子が良いチームなので、好ゲームが期待できるかな?と思っていましたが、蓋を開けてみればA東京の快勝という結果に。名古屋DDは斎藤選手がまたしても怪我?のせいでロスターには入りませんでした。

名古屋DDはPGを加藤嵩都たけと選手とアイザイア・マーフィー選手の2選手でタイムシェア。それぞれ、加藤選手が11得点(FG:4/7、3P:2/5、5AST)、アイザイア選手が10得点(FG:4/4、3P:1/1)で、いずれもTO:0本と及第点以上の活躍をしてくれたと言って良いでしょう。

ただ、チームとしては勝利のカギだった3Pシュートが上手く決まらず、今村選手が3P:0/7と大誤算。FGの成功無しでFTの得点のみで3得点と役割を果たすことが出来ませんでした。佐藤選手が3P:2/3で、少ない試投数ながらもそれなりに安定して決めてくれるので、平均5本くらい打って欲しい感じですね。

シュートに苦しんだ名古屋DDの反面、A東京はアウェーながらFG%が50%超と爆発。REB力が武器と言いましたが、そもそもシュートを外さないので、OREBがほとんど必要ないレベルになりました。

得点の分散が上手く、5選手が2ケタ得点。ASTもテーブス選手とレオナルド・メインデル選手が6本ずつ記録しました。テーブス選手は言わずもがな、メインデル選手も2024年パリ五輪でブラジル代表として出場していた選手ですから、両チームのプレーメイカーの差が、本試合の結果に繋がったと言えるのではないでしょうか?

さらには、相変わらずのディフェンスの硬さ。Defensive Rateは102点台と安定して強力だということが伝わりますね。

まとめ

繰り返しになってしまいますが、今回の試合はプレーメイカーのレベルの差がそのままゲームの差になった試合だと思います。
名古屋DDとしては、現在、加藤選手とアイザイア選手をチーム内で争わせている感じなのでしょうか?斎藤選手がいる場合ならアイザイア選手がビッグガードとして違いを生み出せる強みがありますが、今節のように斎藤選手がいない時に加藤選手というバックアップがいるのも安心感があります。今回は負けてしまいましたが、両選手とも、25,6歳と若いので、ここ2~3年でもう少しステージを上げていってほしいですね。

この2チーム、来月にはまた2連戦が組まれています。いよいよCS枠を勝ち取るクライマックスになってくるので、今日以上の熱戦が期待できそうです。

余談ですが、A東京の安藤選手がこの試合、3Pが7/8で21得点を記録していましたが、この記録を見て感じたのが、

筆者
筆者

お前、これを2019年のW杯でやってくれよ!(怒)

ホント、単なる個人的な意見です。他意はありません(笑)

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