【FIBAアジア杯2025】日本✕グアムの試合レビュー

日本代表【男子】

8/5から開幕したFIBAアジア杯2025。日本の3戦目・グループリーグ最終戦である8/10のグアム戦をレビューしていきましょう。

今回はほぼ全時間、リアルタイム観戦することが出来ました。第2戦と同じく、この試合もABEMA TVで配信されているので、面倒な手続きが必要なTVerと違って見逃し配信も無料で見られるので、見逃した方は是非インストールの上、観戦してみてください。

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スタッツデータ

まずはスタッツを振り返ってみましょう。

Qスコア

©FIBA※画像がリンクしています。

基本スタッツ

日本
(FIBAランク:21位)
グアム
(FIBAランク:88位)
102PT63
36/68
52.9%
FG23/69
33.3%
16/18
88.9%
2P14/44
31.8%
20/50
40.0%
3P9/25
36.0%
10/11
90.9%
FT8/16
50.0%
48REB33
11OREB11
37DREB22
24AST12
14TO10
6STL7
4BLK0
16F10

詳細スタッツ

日本グアム
12Points Off Turnover12
18Fast Break Points5
152nd Chance Points8
30Points in the Paint22
51Bench Points8

アドバンスドスタッツ

日本グアム
74.99ポゼッション数74.12
試合のペース:74.55
136.02Offensive Rate85.00
85.00Defensive Rate136.02
70.0%TS%41.4%
67.6%eFG%39.9%
1.20POTE0.86
1.362nd Chance Efficacy0.73
59.3%REB%40.7%
33.3%OREB%22.9%
77.1%DREB%66.7%
66.7%AST%52.2%
18.7%TO%13.5%
1.36PPP0.85
0.16FTR0.23

戦評

ここからは個人的な戦評を語っていきます。

39点差の大勝、全員得点を達成

102得点・39点差という大勝を収めたこの試合。ロスター全員得点の記録も達成し、前戦のイラン戦惜敗という重苦しい空気感を払拭してくれる試合になりました。

それと同時に、予選Windowで辛勝したグアム相手に大勝したこと、また、予選Window時に参加していた河村勇樹選手を欠いた中での大勝は、チームとしての成長も感じる試合になったのではないでしょうか?

出場時間を分散、主力を休ませることに成功

加えて、狩野富成とよしげ選手以外の選手が10分以上コートインするなど、全体的に上手くタイムシェア出来ました。その狩野選手も7:44の出場とまずまずで、その上で2BLKと持ち味をしっかり発揮しました。

出場時間が最も長かった吉井裕鷹選手でさえも25:38の出場時間。イラン戦で37分出場した馬場雄大選手が15:40、ジョシュ・ホーキンソン選手が21:59の出場時間に抑えることが出来、次戦への休息にも十分でしょう。

得点バランスも良く、富永啓生選手が20得点(2P:2/2、3P:4/7、FT:4/4)、西田優大選手が16得点(2P:2/2、3P:3/7、FT:3/3)と抜けてはいますが、他に2桁得点を挙げた選手が3人、6~7得点挙げた選手が4人でした。
大差がついた試合になったため、単純に「ボールシェアも出来た」ということにはなりませんが、実際の試合でのタッチの確認をすることは出来たと言えるでしょう。

グアムのインサイド攻勢を封じた守備

試合全体の所感としては、グアムはポストプレーでゴリゴリ削ってきて、インサイドを支配してきた感がありましたが、グアムの2PFG%が14/44(31.8%)、ペイントエリア内の得点が22得点に留まり、いずれのスタッツも日本よりも少なくなりました。

辛勝となった予選Window2でのグアム戦ではOREBを17本確保され、2nd Chance PTsを20得点、ペイントエリア内の得点を30得点許した課題を修正した試合だったと言えるでしょう。日本代表のREB%が60%に迫るのも、その1つの証拠たり得る部分でしょう。

テーブス海が吹っ切れたプレーを披露

選手個人にフォーカスすると、1戦目・2戦目で批判の的となっていたテーブス海選手は、少し何か吹っ切れた感じを受けました。

TOが3本と相変わらず多いのは気になるところですが、プレーは積極的にペイントアタックし、その後の判断も光る物がありました。大勢の流れを作りたい中盤、プルアップ2Pやサークルアンダーからトップの吉井選手にキックアウトしてワイドオープンの3Pを演出した場面などがそれに挙げられます。決勝トーナメントでも今日のような活躍を期待したいです。

富樫勇樹と馬場雄大も安定した活躍、マイキーも成長を感じる

他に頼りになったのは富樫勇樹選手と馬場選手。富樫選手はイラン戦と異なり安定したシュートタッチで、3P:4/7で12得点。馬場選手は代名詞のダンクは無かったものの、要所で3Pを沈めました。特に馬場選手はプレーに安定感を感じ、ベテランの風格を思わせました。

また、川真田選手も少しステージを上げたように思います。3Pの選択肢がないので、オンコート時はややオフェンスが狭くなりがちでしたが、ホーキンソン選手に倣ってか、ファストブレイクでも積極的に走り、FTでの2得点を含む6得点。プレータイム22分で+/-はチーム2位の+24。ホーキンソン選手・狩野選手との2ビッグ、ホーキンソン選手のバックアップとして1ビッグで出場したいずれのタイミングでも存在感を示しました。

課題が残るハーパーJrの球離れ

反面、少し課題を感じたのはハーパーJr選手。強化試合をこなす度に成長を続けた選手で、フラッシーかつハイエナジーなプレースタイルの部分も含めて、個人的な推し選手ではあるんですが、だからこそ言いたいのは、他のPGと異なり球離れが悪いところ。

チームハイの5ASTを記録してはいますが、チームのボールムーブではなく、ワンパスアシストを狙いたがる節が感じられました。結果、ややオフェンスが停滞してしまっていました。

沖縄出身選手というバックグラウンド性もあって、某YouTuberも評していましたが、ストリートバスケの要素を含んでいるプレースタイルだとしたら、それもハーパーJr選手の個性と捉えることも出来ます。あとは、フィニッシュ・プレーメイク・ショットメイキングの判断を早くしていく必要がありますね。

金近廉のシュートスランプと自信低下の兆し

そんな中「ちょっとキツイな…」と思ったのが金近れん選手。第4Qに同学年のジャン・ローレンス・ハーパーJr選手から明らかに得点をさせようとボールを託されていましたが、そのシュートがことごとく外れました。

また、外し方も距離の足らないエアボールがあったり、ピュアシューターにあるまじき外し方もあり、終いにはシュートを躊躇する消極性も伺えました。

この動画の中に金近選手がシュート練習をしていた場面もありましたが、練習中からシュートを外していることもあり、プレーに自信を失っている可能性を感じてしまいます。

大会は以降、負けたら終わりの一発勝負トーナメント。ディフェンスでも穴になりがちな金近選手をコートに出すのはかなりリスキーな賭けになりそうです。そんな場面、ちょっと見たくはないですね。

今後、トーナメントがどのように組まれるかあまりよく分かっていませんが、試合をこなすごとに各選手、調子を上げていってもらいたいです。

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