【FIBA 女子W杯2027 グループフェイズ】日本✕マリの試合レビュー

試合レビュー

普段は男子の試合ばかりレビューしていますが、今回、勉強も兼ねて初めて女子の試合をレビューしていくことにしました。

9/4の試合データ

まずはスタッツを振り返ってみましょう。

基本スタッツ

日本
(FIBAランク:10位)
マリ
(FIBAランク:18位)
102PT97
37/67
55.2%
FG38/75
50.7%
17/32
53.1%
2P29/52
55.8%
20/35
57.1%
3P9/23
39.1%
8/15
53.3%
FT12/16
75.0%
29REB43
6OREB16
23DREB27
26AST28
13TOV17
9STL7
6BLK3
17F20

詳細スタッツ

日本
(FIBAランク:10位)
マリ
(FIBAランク:18位)
45.9%%FGM2P76.3%
54.1%%FGM3P23.7%
47.8%%FGA2P69.3%
52.2%%FGA3P30.7%
33.3%%PT2P59.8%
58.8%%PT3P27.8%
7.8%%PTFT12.4%
26Points Off Turnover17
25Fast Break Points12
102nd Chance Points12
30Points in the Paint58
42Bench Points30

アドバンスドスタッツ

日本
(FIBAランク:10位)
マリ
(FIBAランク:18位)
80.16ポゼッション数82.16
試合のペース:81.16
127.24Offensive Rate118.07
118.07Defensive Rate127.24
69.3%TS%59.1%
70.1%eFG%56.7%
1.53POTE1.31
1.672nd Chance Efficacy0.75
40.3%REB%59.7%
18.2%OREB%41.0%
59.0%DREB%71.8%
70.3%AST%73.7%
16.2%TOV%20.7%
1.27PPP1.18
0.22FTR0.21

Shoot Summary

日本
(FIBAランク:10位)
マリ
(FIBAランク:18位)
11/23
47.8%
Self-Shootmake9/17
52.9%
5/8
62.5%
MID-Jumper1/4
25.0%
4/5
80.0%
Short-Jumper13/21
61.9%
0/0
Push0/2
0.0%
2/4
50.0%
Floater3/5
60.0%
5/14
35.7%
Lay-Up12/18
66.7%
1Tip-In0
17/24
70.8%
Catch&Shoot8/18
44.4%
2/5
40.0%
Moving0/1
0.0%
1/6
16.7%
Pull-Up1/4
25.0%
5/10
50.0%
Wide-Open2/4
50.0%

戦評

ここからは個人的な戦評を語っていきます。

歴史的なシューティングゲームを展開した日本

既に報道などに出ていますが、この試合、20本の3PMを記録した日本代表。この数字はFIBA 女子W杯の歴史で1試合最多の3PMとなりました。
加えて、ゲームハイの27Ptsを記録した林咲希さき選手。全ての得点を3Pのみで記録。選手個人の1試合9本の3PMも同じく史上初の偉業を達成。

当時は全くと言って良いほど見たことはありませんでしたが、かつてのトム・ホーバスHCの3P主体のOFを彷彿・踏襲している印象を受けました。

この試合、3PFGAを記録したのは朝比奈あずさ選手以外のロスター11人が記録。%FG3PA:52.2%と半分以上のFGAが3Pによるものであり、3PMを1本以上記録した選手も8人と、最終的に林選手に本数が集中したものの、ほぼ全員が3Pによる得点の期待値を持っていました。

マリ側も3P%:39.1%という通常の試合なら十分勝ち筋のあった確率を残しましたが、約7割のFGAが2Pとなり、3Pを攻撃の基調としている日本に捲られてしまう形となりました。

ペイントエリアを支配されながらもDFで粘った

マリのPts.I.P:58Pts、この試合で記録した2PFGMの全てはペイントエリアでの得点でした。特にWNBAのチームで活動しているシカ・コネ選手が圧倒的で、Short Jumper:8/13(61.5%)を記録。OREBも7本記録。
他にもアミナタ・サンガレ選手も2PFG:9/9を記録するなど、他のインサイドプレイヤーにボールが集中し、日本の明確なウィークポイントであるインサイドを分かりやすく突いてきた感じです。

日本としてはリム周りまでボールを侵入させてしまった後は為す術がないようでしたが、それまでの過程で止めようとしているDF戦略でした。

試合序盤はとにかくペリメーターのDF強度を強調し、ハンドラーから早めにボールを離させていたのが印象的。
結果、ビッグマンへのボールの供給がペイントエリアでもやや高めの位置まで引き上げることに。前半はそこからビッグマンのパワープレイでこじ開けられましたが、後半は日本のDFがアジャストし、高い位置でビッグマンにボールを持たせた後はヘルプDFの反応を速くし、TOVを誘発させることに成功しました。

もう1つ、DF面での良かった点として、OREBからの2nd Chanceを効率よく防いでいたということ。

試合を観ている時にはあまり感じませんでしたが、最終的なスタッツを見るとマリの2nd.C.Pts:12Pts。2nd.C.Eは僅か0.75とかなり低い水準に抑え込みました。

最終的にマリの3Pが当たり出したため、少しヒヤリとした展開となりましたが、歴史的なシューティングゲームの影に隠れて、全体的にDFが機能した試合だったと思います。

殊勲は大ベテラン:高田真希選手

この試合のWeman of the Matchは林選手ですが、殊勲者は今大会5大会目の出場となる大ベテランの高田真希選手でしょう(てか初出場17歳ってスゴ過ぎ)

トータルの+/-:-4でしたが、試合展開の中で非常に重要なFGを何度も記録しました。前半は試合の流れが傾きそうなところでJumperを決めたシーンが2本あり、後半にもチームのOFを上手く繋げるFGが何本もありました。

特筆すべき1本として選びたいのが、第2Q中盤、0-7のランを許した直後のMid Jumper。それまでマリOFに比較的単調に得点を許した上、AND1・エース(山本麻衣選手)のTOV・2nd.C.Ptsと悪い失点の仕方が繰り返された非常に悪い流れでした。

しかし、その直後に涼しげにMid Jumperを沈め、マリの流れを一刀両断。5点差以上を離されない試合展開に持ち込み、林選手のブザービーターに繋げました。

最終的に高田選手はFG:6/7(85.7%)とロスター最高効率のスコアリングで14Ptsを記録。2023年の男子W杯でのフィンランド戦の比江島慎選手を彷彿とさせる活躍でした。

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