【FIBA 女子W杯2027 グループフェイズ】日本✕ドイツの試合レビュー

試合レビュー

FIBA女子W杯グループフェイズ2戦目のドイツ戦。開催国との完全アウェイの試合で苦しい試合でしたが、データを基に振り返ってみましょう。

なお、試合は通して観戦しましたが、PCの同時作業の負荷が重くてShoot Summaryが取れませんでした。その代わりに別のデータを今回は集計していますので、それのデータも観ながら、試合を紐解いていこうと思います。

9/6の試合データ

まずはスタッツを振り返ってみましょう。

基本スタッツ

日本
(FIBAランク:10位)
ドイツ
(FIBAランク:11位)
58PT74
22/68
32.4%
FG26/63
41.3%
19/41
46.3%
2P18/36
50.0%
3/27
11.1%
3P8/27
29.6%
11/13
84.6%
FT14/20
70.0%
35REB51
8OREB12
27DREB39
7AST21
7TOV11
7STL6
6BLK3
17F16

詳細スタッツ

日本
(FIBAランク:10位)
ドイツ
(FIBAランク:11位)
86.4%%FGM2P69.2%
13.9%%FGM3P30.8%
60.3%%FGA2P57.1%
39.7%%FGA3P42.9%
65.5%%PT2P48.6%
15.5%%PT3P32.4%
19.0%%PTFT18.9%
8Points Off Turnover4
6Fast Break Points4
22nd Chance Points8
22Points in the Paint34
33Bench Points36

アドバンスドスタッツ

日本
(FIBAランク:10位)
ドイツ
(FIBAランク:11位)
75.00ポゼッション数74.00
試合のペース:74.50
77.33Offensive Rate100.00
100.00Defensive Rate77.33
39.3%TS%51.5%
34.6%eFG%47.6%
0.73POTE0.57
0.252nd Chance Efficacy0.67
40.7%REB%59.3%
17.0%OREB%30.8%
69.2%DREB%83.0%
31.8%AST%80.8%
8.7%TOV%13.3%
0.77PPP1.00
0.19FTR0.32

戦評

ここからは個人的な戦評を語っていきます。

歴史的なシューティングゲームから一転した壊滅的なシュート効率

1戦目のマリ戦では女子W杯の歴史を塗り替える3P効率を見せつけた日本代表ですが、それが呼び水となってしまったのか、この試合、当然のようにドイツ側から警戒されていました。

1戦目との大きな違いとして、%FGA3Pが52.2%→39.7%まで下がったこと。試合のペースの違いから見ても、マリ戦のペースで試合が進んでいたとしても、5本程度3PAが少なくなる計算です。このように、とにかく良い形で3Pを打たせてもらえませんでした。

また、Summaryには載せられませんが、マリ戦ではCatch&Shootだけで24本もAttempt(成功数17本:70.8%)がありましたが、この試合はその本数もかなり少なかった印象です。オフボールムーブやペイントアタックなどでシューターをフリーにして、良い形でシュートをさせてあげられなかったことが痛かったです。

要因として、後述するベンチワークの責任と、ハンドラーのクリエイト力不足がありました。
ドイツのロスターはサイズが大きく、単純にフィジカルが強い選手が多い印象。中継を聞いている分にはWNBAの舞台で活躍している選手が3名くらいいましたね。

そんな選手たちがクリエイターである田中こころ選手や山本麻衣選手のDFをしっかりするもんですから、そもそもクリエイターがOFをクリエイトさせてもらえませんでした。
結果、田中選手や山本選手の苦し紛れに近いPull-Up 3Pが多くなり、本来打たせたい林咲希選手や今野紀花選手にボールが供給できませんでした。

データから見る勝ち筋とは?

まず、こちらの表をご覧ください。

こちらはQ毎の日本代表のNet Ratingです。Q毎に極端に差が出ていますね。

こちらはNet Ratingの内訳(Q毎の日本代表のOF RateのDF Rateの折れ線グラフ)です。

これらを見て明確に分かるのは、事前に長いミーティングの時間を充てることが出来る第1Qと第3QにNet Ratingが悪化し、Q間が2分設けられている第2・第4Qに日本が優勢となっています。

このデータを見て感じたことは大きく3つあって、OFは試合を通して低調だったことと、DFが機能している時間帯は明確にあったいうことがまず2点。

もう1点が非常に重要ですが、短いミーティング時間でドイツ代表にアジャスト出来ていたというポジティブな印象の反面、何故、それなら第3Qにしっかりタイムアウトを取って修正をしなかったのか?というところ。

ファーストパンチを喰らう(第1Qに大量得点差をつけられる)のは、事前に用意した戦術を一旦遂行しようと思ったが、思った程上手くいかなかったというのは割とよくあることなので良いとしましょう。

問題は、短いアジャストミーティングで第2Q上手く行っていたのに、第3Qでタイムアウトをとって相手の流れを切ると同時にアジャストを加えていたら、また違う試合展開になっていたのではないかな?と思います。まぁ、点差が離れてきてる中、OFとDFどちらにテコ入れするかという難しい判断は発生したかもしれませんが。

光明は馬瓜ステファニー選手のドライブ能力

最終的にFT2本を含む4得点のみの記録となった馬瓜ステファニー選手ですが、チームで唯一、スラッシャーとして戦えていた選手でした。

馬瓜選手自身がスペインリーグでプレーしていることもあってか、ユーロ圏の選手のフィジカルに慣れているというのもあるのでしょう。メインハンドラーである田中選手や山本選手が横のズレを作ろうとしてもがいてしまっている中、馬瓜選手だけはズレとかほぼ関係なしに縦のスピードで相手DFを抜き去っていくスラッシャーとしての能力を如何なく発揮していました。フィニッシュの部分が伴っていれば尚素晴らしかったです。

次戦は馬瓜選手も所属するスペインのチーム。編成状況はもちろん、馬瓜選手がリーグで戦ってどの程度通用しているのか全く分かりませんが、1つのカギになりそうな選手ですね。

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